不登校・引きこもりからの大学進学塾

不登校・引きこもりコラム

不登校・引きこもり相談問答集6

  • 投稿日:2017年02月15日

 

「思えばすなわち備え有り、備え有れば患い無し」

 

魏絳 晋の政治家

 


不登校・引きこもり相談問答集6

 


注:この質問箱は卒業生など、比較的若手の元参加者が担当している場合があります。そのため、話がややぞんざいになっている部分がありますが、特に修正などは加えていません。その点を了解出来る方のみ参照して下さい。

※今回の内容は、主に不登校の中高生からのものです。

Q1:不登校なんですが、これから先が不安で仕方ありません。

A1:中学生、高校生位なら、はっきり言ってどうとでもなります。こう言われても実感はわかないでしょうが、心配いりません。

Q2:中学不登校で、今は通信制高校に行ってるのですが、就職するにしても進学するにしても、将来性が無いところばかりなので、未来が見えません。

A2:それは単に学力上の問題ですので、きちんと勉強しておけば問題ありません。不登校だからといって、上に上がれない訳ではありません。但し、難関大を目指す場合には、通信制高校やチャレンジスクールで必要な学力を確保することはかなり難しいでしょう。予備校なり塾なりを探して下さい。

Q3:不登校になった子のその後って、どんな感じですか?

A3:動きの早い子は、普通に高校に行くなり大学に行くなりして、普通の生活を送っています。いつまでもいい加減な生活を続けている子は、NEETや引きこもりになってます。

Q4:NEETや引きこもりになった後はどうなりますか?

A4:どうにもなりません。少なくとも、家族全体が不幸になっている点については、どこも大体同じです。

Q5:「動きが早い」って、どういうことですか?

A5:すぐに別の学校に転校したり、将来のことを考えて、ここみたいな塾で勉強している、ということです。

Q6:「動きが遅い」って、どういうことですか?

A6:一番分かりやすいのは、いつまでもゲームやネットに没頭した生活を送ることでしょうか。

Q7:没頭していると、人生終了ってことですか?

A7:続けていれば、じきに終了するでしょう。今は、何かと厳しい時代ですから。

Q8:精神的に打たれ弱いんですけど……。

A8:先に知っておいて欲しいことですが、今は精神的に弱い人に居場所はありません。強くならないことには、どうしようもありません。

Q9:どうすれば強くなれますか?

A9:逆説的ですが、実際に打たれることが大切です。

Q10:スパルタですか?

A10:その必要はありません。毎日少しずつ、小さく打たれていくだけでも十分です。

Q11:具体的にはどうしたら良いですか?

A11:まず、家にこもるのを止めることです。家にいて打たれ強くなることは不可能です。次に、自分と同世代の子達が普通にやっていることを、実際にやってみることです。

Q12:学校に行くとかですか?

A12:それも一つの手です。ただ、学校や勉強にこだわる必要はありません。

Q13:打たれ弱いままの人はどうなりますか?

A13:皆からお荷物扱いされます。役に立ちませんから。

Q14:繊細な人や、心優しい人を差別するのは変じゃないですか?

A14:打たれ弱いのと、繊細さ、心優しさとは、全く別のものです。社会には、繊細で心優しくとも、打たれ強い人は大勢います。

Q15:打たれ弱い人は、繊細で心優しいから、打たれ弱いんじゃないんですか?

A15:それは、自分の打たれ弱さを誤魔化すために、「繊細」「心優しい」という言葉を悪用している人です。自分の「打たれ弱さ」を「繊細さ」という言葉で言い換えて都合良く解釈しているだけで、寧ろ一人の人間としては卑しい存在です。

Q16:だから、お荷物になるんですか?

A16:そういうことです。最低限のことを経験している普通の人なら、そういった言い換えの卑しさに気付いてますが、残念ながら、彼らにはそれに気付けるだけの能力がありません。「社会は薄汚いから自分のような純粋な人間は評価されない」とか「自分のような優しい人が馬鹿を見る」のように主張したがりますが、それは単なる逃げ口実です。最後の最後で詰みますので、くれぐれも同じことをしないようにして下さい。失敗が確定している典型的ルートの一つです。

Q17:大人になっても、「自分は純粋だから……」のように言いたがる人はいるのですか?

A17:例えば、引きこもりの長い女性には、特にこの傾向が見え隠れします。男性にもいますが、どちらにせよ現実が見えていない点では同じです。

Q18:自分も同じ感じなのですが……。

A18:間違った先輩のマネをしないことが大切です。10代なら、何とでもなります。

Q19:でも、精神的に不安定な状態から抜けられそうもありません……。

A19:そもそも、20歳前後までは、不安定な状態が続くのが普通です。ただ、不安定な時期をどう過ごしたかで、その後の人生が決まると言っても過言ではありません。「不安定な時期は、自分が試されている」と考えておけば間違いはないでしょう。

Q20:具体的には、どうすれば、どう決まるのですか?

A20:先に挙げた例で言えば、不安から逃れるために、何年間もネットゲームに張り付いている人もいますが、先人の知恵を探るために、読書に明け暮れる人もいます。或いは、とにかく外に出て、人と話したり、アルバイトをやってみたりする人もいます。ゲームが悪いわけではありませんが、当然、差がつきます。

Q21:読書や課外活動が正しいということですか?

A21:そういうわけではありませんが、例えば、ここの卒業生には「今の自分をどう説明して良いのか分からなくてもがいているうちに、倫理の教科書の『青年期の課題』という項目を読んでいたら、問題の半分位は解決してしまった」という人もいます。

Q22:どうして倫理の教科書なのですか?

A22:偶然みたいです。別段、教科書でなくても良いでしょう。彼の場合は、そこを原点にして、関心のある人物について資料集で調べ、原典に当たるなどしていたようですが。

Q23:その人は、ゲームとかしなかったのですか?

A23:いえいえ。それどころか、バリバリにはまっていたそうです。

Q24:ゲームをしても大丈夫なのですか?

A24:別段、何も問題はありません。悪いのは、ゲームやネットばかりの生活を何年間も繰り返すことです。30近くなるまで同じことを繰り返すのは、流石に人間としてどうかしていますが、短期ならどうということはありません。相場感覚の分からない残念な人が潰れ、賢い人が生き残っているだけのことです。

Q25:つまり、ネットやゲームに逃げて、何年間も変わらないままだと人生終了ということですか?

A25:大筋、その通りです。実際、引きこもったまま中年になったような人は、不安定から逃げ回ったまま中年になってしまった人達がほとんどです。要は、「自分の人生に押し負けた」ということです。

Q26:不登校でも、東大とかのレベルの高い大学って行けるんですか?

A26:行けます。

Q27:不登校だからって、差別されませんか?

A27:不登校がどうとか言う人は、普通いません。人間的に嫌な人は嫌われるでしょうが、そうでなければ杞憂に終わるでしょう。但し、「人と話せません」みたいな状態は改善しておいた方が良いです。

Q28:勉強嫌いなんですが。

A28:するしないは、個々人の問題です。ただ、これからは世界単位で競争することになるので、何らかの特殊な技術があるか、余程の天才ならば何もしなくても大丈夫ですが、そうでないのに、勉強程度もしなかった人に居場所はありません。その現実だけは知っておいて下さい。

Q29:居場所が無いって、どういうことですか?

A29:誰からも必要とされないということです。高齢の引きこもりとかになると、家族から本気で疎まれる人が出てきます。

Q30:家族から「死ねばいいのに」とか言われるんですか?

A30:そんなの、よくある話です。お荷物ってのは、つまりそういうことです。

Q31:お荷物にならないためには、どうしたら良いのですか?

A31:話は単純で、自分でお金を稼いで、自分で生活出来れば良いのです。全ては、それが出来るかどうかです。

Q32:勉強が出来なくても?

A32:勿論。ここは塾ですので、「勉強した方が良い」とは言いますが、それは勉強してきた人の方が評価されやすく、社会情勢を正確に認識したり、新しいことを生み出す力があるので、必然的に自活しやすくなるから言っているだけのことです。自活出来るなら、何でも良いのです。

Q33:目立った才能の無い人は、勉強しておいた方が良いですか?

A33:良いです。と言うか、しておかないと、社会から戦力外通告されます。

Q34:若くても?

A34:若くても。例えば、不登校→通信制高校とかの経歴だと、一般常識が無さ過ぎて、若いのにバイトにすら通らない子がちょくちょくいます。これは、典型的な戦力外通告です。若い段階で戦力外なら、歳取れば取るだけ戦力外になります。

Q35:塾に行かないとダメですか?

A35:そんなことはありません。ただ、塾に行った方が習得速度が速いですし、データが豊富なので、詰まらない回り道をする可能性は低下します。早く進学したい場合や、難しい大学に行きたい場合には、塾で勉強した方が結局は楽です。

Q36:レベルの低い大学だと、卒業しても仕事無いんですか?

A36:ゼロではありませんが、少ないです。企業側としても、勉強してない人材は欲しくありませんから。

Q37:チャレンジスクールに通っているんですが、クラスメイトはあまり勉強してない気がします。

A37:仕方ないことですが、それは学校の問題というよりは、個々人の危機感の問題です。危機感の無い人は、今は良くとも後で詰みます。

Q38:友人関係と勉強と、どちらを取るべきですか?

A38:両方取って下さい。これは、二律背反にする要素ではありません。どちらも、未来の財産になります。

Q39:不登校から定時制とかチャレンジスクールに行っても、その後NEETや引きこもりになる人が多いって聞いたんですが、本当ですか?

A39:大筋本当です。ただ、それなりに勉強した人は、その後も続いています。

Q40:専門学校に行くのって、どうですか?

A40:自分の学びたいものがあって進むのなら、それは大変素晴らしいことです。応援します。しかし、行先が無くて仕方なく行くのなら、お薦めはしません。卒後も仕事は無いでしょうから、良くてフリーター、悪ければ引きこもりでしょう。

Q41:危機感の話ですが、危機感のある高校生って、どんな感じの人ですか?

A41:一つ言えるのは、彼らはよく社会を見ている、ということです。社会を見て、「このままだと仕事は無さそうだ」とか「今後は、国内での勝負よりも、国外での勝負が主流になりそうだ」のような予想を立てています。同時に、どういう人がNEETや引きこもりになっているのかよく観察して、自分がそうならないように努力しています。

Q42:だから勉強してるのですか?

A42:そういうことです。学ばないと、そもそも生き残りが難しいですから。

Q43:引きこもりになる人達の特徴ってあります? 高校生でも、そうなりそうな人って分かります?

A43:一部の特例を除いて、社会から認められる能力があるのに、引きこもる人はほぼいません。大半の引きこもりは、単なる無能力層です。無能力者は社会から必要とされませんから、引きこもる可能性は高くなります。それ以外だと、親の甘やかしが大きいでしょうか。30過ぎても子供を家に置いておく親もいますが、流石に限度を越しています。

Q44:高学歴でも引きこもりっています?

A44:います。対人関係の構築が苦手な人や、勉強に逃避したパターンが多いです。苦手な部分をクリアしなかったツケが回った結果ですが、それでも高学歴層はまだ何とかなります。頭が良いだけ状況理解も早いですし、上手く工夫すれば「売り」になるものを生み出せますので。

Q45:学校に行くのがすごく苦痛なのですが、変ですか?

A45:それは分かりません。学校の環境が「変」なのかも知れませんし。それに、学校は人生をどう生きるかの「手段」ですので、学校を基準にする必要はありません。

Q46:苦痛でも行かないとダメですか?

A46:死にそうな位嫌なら、行かなくて良いでしょう。但し、その場合には将来のことを考えて行動しておかないと、後で困ることになりますので、対策は必要です。

Q47:いじめが原因で不登校になってしまったのですが……。

A47:よくある話です。立て直しの策がきちんとしているなら、何も問題はありません。

Q48:不登校のままでいるのって、正直どうなんですか?

A48:それについては、ここの昔の卒業生が、厳しいながらも真実を突いた言葉を残していますので、書いておきましょう。

「転ぶことは誰にでもある。しかし、転びっ放しはただの無能」

だそうです。どう言おうと、現実はこの通りになっていますので、立て直しはきちんと行って下さい。

Q49:不登校でも、未来はあるってことですか?

A49:いくらでもあります。但し、それはやるべきことをやった人達だけの話です。何もしなかった人に未来なんてありませんし、実際にそうなっています。

Q50:不登校でも、二つに分かれてるってことですか?

A50:そういうことです。やるべきことをやった人になって下さい。ある日突然、未来が開けてきます。

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