一般的に、不登校や引きこもり経験があると、学習は通常よりも遅延していることが多いです。そのため、「急いで勉強して早く大学へ入学したい!」という気持ちが強くなるものですが、その際には少しだけ注意が必要です。特に、理解の遅い子は。
何かを学ぶときに、遅い子は焦って理解を速くしようとします。
「皆どんどん先に進んでる。自分も急がないと」
と感じるのでしょう。ただ、これは結構無理のある行為です。
気持ちは分からんでもないのですが、理解の遅い子が理解を速くしようとすると、何となく字面を流し読みするだけになったり、分かった気になっているだけで、結局どうにもならなかった、なんてことになりがちです。
学習速度を上げたい場合は、理解を焦る必要はありません。理解本体は学びの基本で、そこがいい加減になると、速く進めても結局元に戻ってくることになり、非効率です。理解速度は個人差があります。ゆっくりでも構いませんので、確実に進めましょう。
逆に工夫して欲しいのは、復習です。教える側から見ていて、最も効率の悪いパターンが、
憶える⇒忘れる⇒憶える⇒忘れる・・・・・・
です。これでは、どんなに賢い子でも意味がありません。
そこで、これを、
憶える⇒忘れる前に復習⇒憶える⇒忘れる前に復習・・・・・・
にして下さい。そして、復習は極力時間をかけず簡潔に、サラサラと手際良く繰り返し進めましょう。最初のうちは時間がかかっても、後になるほど時間がかからなくなり、最終的には復習しなくても頭に定着するようになります。それこそ、「流石にもう大丈夫だろ」と思えるようになるまで毎日繰り返すことが肝要です。
「学習を速くしたいなら、理解はゆっくりとで構わないから、復習は繰り返し行い、とにかく『忘れる』ということがないように」
「忘却」を恐怖するようになれば、大体何とかなります。
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