偏向報道、という言葉があるけれど、引きこもりジャーナリズムも結構、と言うか、酷く偏向している。
偏向と言うと、昨今話題の暴力的な「引き出し屋」とかが浮かぶかも知れない。が、そんなのは大した話ではない。第一、過剰な身体拘束を伴うような暴行は即刻問題になるし、すぐ周囲に知れ渡る。問題ではあるけど所詮小ネタで、最終的には、訴訟だ何だで沈静化する。見た目が派手なだけの小悪。
自分の言いたい偏向とは、長期高齢引きこもりの側に立ち、彼等の主張を一方的に垂れ流す、「御用ジャーナリスト達」。
引きこもり御用ジャーナリストの大体は、親の会や当事者会に関与して、その関係者から情報を受け取り、引きこもりの親や当事者にとって都合の良い情報を社会に伝播させる。引きこもり業界は、その当事者が文字通り引きこもっていて、実態を知るための情報収集が難しいことから、この種の団体にジャーナリストがアクセスかけるのは別におかしな話ではない。寧ろ、普通の判断。
この「当事者目線」の情報展開は、一見すると可哀想な8050の社会的弱者を救済する「正義の味方」にも映るし、本人達もそれを自認している節がある。しかし、これはそんな甘っちょろい話ではない。個人的には、この引きこもり御用ジャーナリズムこそ、現在の引きこもり業界の大悪だと思ってる。
何より大きな問題が、「嘘」。
御用ジャーナリストは、家族会や当事者会から、ジャーナリストが最も欲するもの、即ち「情報」を受け取っている。さっきも書いた通り、引きこもりの情報収集は実態把握が難しいので、必然的にそうなる。で、引きこもり家族会なり当事者会なり、関連する大局的データベースに接近し、そこから生活の糧となる記事を書く。
ただ、ジャーナリストにとって情報源は命にも等しいもので、その喪失は致命的。親の会や当事者会にそっぽを向かれたら、そもそも仕事にならないから、勢い家族会や当事者会に不都合なことは書かなくなる。逆に、内部に深く入れば入るほど仕事にも都合が良くなるので、その親密性向上に躍起になる。ただこれだけで、引きこもり御用ジャーナリストの一丁上がり、となる。
一丁上がった御用ジャーナリストは、引きこもりとその親に金(無論、税金から成る、国や自治体からの補助金)が回るように、引きこもり像をでっち上げる。
引きこもりを擁護するジャーナリストの記事を片っ端から読んでみると分かるけど、引きこもり業界(主に長期高齢引きこもり家庭)に不都合な話はまず出てこない。ほぼ確実に、
1:引きこもりは可哀そうな社会的弱者
2:引きこもりは心優しい
3:社会は引きこもりに寄り添うべき
4:そのための費用を、国や自治体は率先して出すべき
5:引きこもりに仕事をさせようとしてはならない
6:引きこもりの反社会的行為はほぼない or 一般人より極めて低い
7:引きこもりの失敗は大目に見るべき
8:引きこもりの暴発は、周囲が追い詰めたから
9:引きこもりの家庭内暴力は極めて少ない。
10:引きこもりは、社会に対しては暴力を振るわない。
などの姿勢を基盤として、記事は構築されている。引きこもりを否定的に描くことは、十中八九ないと言ってよい。
しかし、実際に家族に引きこもりを持つ親兄弟の意見を聞けば、こんな話はすぐに嘘だと分かる。大半の引きこもりは、別段特別どうしようもない弱者ではない。弱点解消の努力をサボった者や、何となく親に甘えていたら社会復帰の機会を無くしただけの者がその大半で、ジャーナリストが語る「像」とは異なっている。
引きこもりジャーナリズムが「嘘」を続けるのは自然なことだ。そもそもの目的が、「長期高齢引きこもりとその家族への利益誘導」で、無理なく税金投入を引き出すための世論コントロールが彼らの最大の狙いなのだから。
かくして、「自立したくない長期高齢引きこもり」「引きこもりの子に税金投入を求める親」「左記二者からの要望に従って動く引きこもりジャーナリスト」の三者による鉄のトライアングルが生まれる。
尚、間接手段ながら、「何故引きこもりを否定しないのか?」という問うたところ、このような回答があった。
「引きこもりは既に散々叩かれてきているから、これ以上叩くのは避けたい」
上手いと思いましたね。賢い判断。「有象無象の存在から叩かれている以上、守ることこそ先決である」という姿勢。まさに、「正義の味方」に相応しい。
が、これを理由として実情を偽り、虚像を伝播させ、その負担を社会全体に押し付ける姿勢はいかがなものか? 表層的な弱者救済の背後には、「自立する気など更々ない引きこもり」が大勢いる実態を忘れてはならない。
引きこもりジャーナリストは、実態が真逆であることを分かっていて、あえて嘘でも何でも構わないから、「支持を得やすい引きこもり像」を作り出し、税金投入を画策している。無論、人権屋が絡むのも必然。
15年前でも結構おかしかったけど、今はもうどうにもならない。この業界は自浄作用が全くなく、上記のような「金を引き出すのに都合の良い引きこもりのあるべき像」みたいなドグマが先行し、現実の状況からどんどん遠ざかっている。引きこもり御用ジャーナリストの描く引きこもり像と、実際の引きこもり像は全く別物で、実際に見た人程、その差異に違和感を感じるはず。
この歪みは、最終的に全て税金で補填することになる。 御用ジャーナリストが作話で税金を引き出し、自立拒否の引きこもりにエサを与え続け、それを一般国民が負担し続ける未来しかない。
自分はもうこの点については半分諦めているが、いつか実態が暴露され、国全体で火がついたときのために、内情を知る者として、今のうちから「戦犯」を名指ししておこうと思う。
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